センサーサイズとは?
カメラのセンサーサイズとは、デジタルカメラやデジタル一眼レフ・ミラーレスカメラに内蔵されている【イメージセンサー】の大きさのことを指します。
(ちなみにイメージセンサーは写真を取る際に光源を吸収して、写真として記録をする映像素子の集合体のことを言いますが、写真を作る源のようなものと思っていただければいいかと思います!)
実はイメージセンサーって、皆さんがお持ちであろうスマートフォンにも内蔵されているんです!(筆者も最初に知ったとき、びっくりした記憶があります)
このセンサーサイズが大きくなればなるほど高画質になる傾向があります。
じゃあセンサーサイズの大きいカメラの買えばいいのか!と思いがちですが、センサーサイズは大きくなるほど高価格になることや、撮影の距離が変わることなどから、実はサイズによって特徴があったりします!
センサーサイズについて図解&解説!
では肝心のセンサーサイズについて、箇条書き・図解をご用意ししましたのでご覧ください。
- 中判645:56mm×41.5mm
- 中版デジタル:43.8mm×32.9mm
- フルサイズ(35mm):36mm×24mm
- APS-C:23.6mm×15.8mm
- マイクロフォーサーズ:17.3mm×13mm
- 1型:13.2mm×8.8mm
- 1/2.3型:6.2mm x 4.7mm
要はセンサーサイズが大きいほど高画質・高容量になります。一口にセンサーサーズと言ってもカメラの画像設定で比率や大きさを選択できます。今APS-Cのカメラを使用している方が「画質がちょっと・・・」と思っていたら、実はカメラ側の設定でSサイズを選択しており、Lサイズに変更することであっさり解決できる例もあります。
なお、カメラ側の設定でセンサーサイズをさらにクロップ(切り取って拡大する)する機能が搭載されているものもあり、細かくカメラ側の設定を見ることでご自身の求める写真を撮ることも可能です。
中判645:56mm×41.5mm
現状最もセンサーサイズの大きい規格がこの中判645になります。
規格もさることながら価格もかなりお高めで、現行品で中判645サイズを採用しているPENTAX 645Zは量販店価格で640,980円(2021年8月現在)と、他のセンサーサイズを採用しているカメラを含めてもTOPクラスの価格を誇ります。
なんと言っても有効画素数5140万で、iPhone6s以降の画素数が1200万画素ということで、iPhoneの約4倍ということになります…恐ろしい高画質です。
無論、センサーサイズの大きさに比例してカメラも大きくなり、スナップ撮影などで使用するというより、スタジオでモデルさんの撮影やポスター撮影などに使用されます。
中版デジタル:43.8mm×32.9mm
645の次に大きい規格が中版デジタルです。現行品では富士フイルムのGFXシリーズなどがこれに当たります。
他のカメラと一線を画した高画質を誇り、こちらも主にスタジオ撮影などを目的として使用することが多いですが、2021年2月25日に発売されたGFX100Sというカメラは重量わずか900gと、中判センサーカメラが搭載されているとは考えられないくらい軽量化に成功しています。
そのため、今後気軽に持ち出せる中判カメラが増える世の中になるかもしれません…
フルサイズ(35mm):36mm×24mm
一般的に販売されているカメラにおいて、標準とされるセンサーサイズがフルサイズになります。
別称を35mmと呼ぶこともありますが、フィルムカメラにおけるサイズで35mmという基準の規格があり、これに近しいサイズということから呼ばれています。
価格は中判を除くと最も価格帯が高く、新品等で購入する場合はAPS-Cセンサーのものの方がお買い求めやすいことから、入門機としてではなく中級機として扱われることが多い印象です。
特徴としてはポートレートや暗所の撮影など、大きいセンサーを活かしたボケ味・光量のダイナミックな撮影ができるため、多くのカメラマンに愛用されています。
また、後述するAPS-Cやマイクロフォーサーズなどのセンサーサイズを使用して撮影する際、「35mm換算だと?」というワードが飛び交いますが、こちらに関しては別記事で解説していますのでそちらをご覧ください!
35mm換算とは?|計算式で簡単に覚える!APS-C:23.6mm×15.8mm
フルサイズの次に一般的に販売数の多いカメラに搭載されているセンサーサイズがこのAPS-Cになります。
フルサイズ同様、APSというフィルムの規定があり、こちらもそのサイズに近かった所から名付けられています。
そして前述の通りフルサイズを導入しているカメラよりもややお手頃という点がメリットで、小型軽量モデルも多く存在し、各メーカーでは入門機としてラインナップがあります。
一方で各社フルサイズを主戦場としている中、APS-Cを主戦場にしているメーカーもあります(富士フイルムなど)
またフルサイズと比較して35mm換算でクロップした写真と撮影できることもメリットと言えます。35mm換算については先程同様、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
35mm換算とは?|計算式で簡単に覚える!マイクロフォーサーズ:17.3mm×13mm
マイクロフォーサーズは共通のセンサーサイズやレンズを使用できるアライアンスパートナーとしてパナソニックとOMデジタルソリューションズ(旧オリンパス)の統一規格になります。
APS-Cよりも更にお買い求めやすい機種が多く、センサーサイズの小型化により機動力の高い製品(軽い・小さい・手ブレが少ない)が多い印象です。
また手ブレが少ないことから動画にも強く、一時期Youtubeでは著名なYoutuberがこぞってパナソニックのGH5というカメラを使用している時期もあるくらい、動画ユーザーの期待に応える機能を実現しているセンサーサイズです。
1型:13.2mm×8.8mm
現行品ではデジタルカメラで導入されていることが多い1型センサーです。
ミラーレスカメラとしてはニコン1というシリーズが有名で、かなりお買い求めやすいことから筆者が店頭販売員の時には一時期購入者が後をたたない時期もありました。
スマートフォンから少しだけ違う世界を見てみたいという方におすすめで、5万円以内で買える物がほとんどになります。
1/2.3型:6.2mm x 4.7mm
一般的にセンサーサイズの一覧に載る一番小さいサイズがこの1/2.3型になります。
小型のため小さい端末などに導入される傾向が高く、主にスマートフォンに搭載されているセンサーサイズです。
まとめ〜センサーサイズにおける注意点〜
ここまで各センサーサイズについてお伝えしてきました。
各サイズごとに特徴があることはおわかりいただけたかと思いますが、一つだけ注意点があります。それはレンズの選定です。
APS-CにはAPS-Cの、マイクロフォーサーズにはマイクロフォーサーズのレンズが存在しており、場合によってはフルサイズのカメラで装着した際ケラレ(写真の隅に被ってしまう減少)を起こしてしまうことがあります。
レンズ購入時にはどのセンサーサイズのものなのか注視して購入するようにしましょう。